大阪@G20夕食会 ベジタリアン、ヴィーガンにも対応
世界基準の日本料理
G20(金融世界経済に関する首脳会合)とは、メンバー国や招待国の首脳、国際機関など、37の国や機関が
参加し、経済分野を主要課題として毎年開催される国際会議である。
近年取り上げられる課題としては、世界経済、貿易、投資、開発、気候、エネルギー、
雇用、テロ対策、移民・難民問題などがある。
平成20年のワシントンDCサミットから始まり、平成30年のブエノスアイレスサミットの後、
第14回目が令和元年、日本・大阪府大阪市で6月28日、29日と2日間開催された。(=G20大阪サミット)
サミット開催前には、G20に伴う交通や観光の規制情報を案内する名刺サイズのカードを 12万枚作製し、
関西空港で訪日外国人に配られた。
また東京都内の自動販売機やコインロッカーが使用中止になり規制されるなど警備とともに注目度は高かった。
6月28日(金)の夕食会では、多様性に対応する7通りのメニューを
ベースとした「世界基準の日本料理」がふるまわれた。
様々な国の方に食事を楽しんでもらえるように、食文化、嗜好性、食物アレルギーなどに配慮して、
ハラール、ヴィーガン、グルテンフリーなど7通りのコース料理が用意された。
調理場は、移動調理施設を増設し調理工程を分けて提供するなど、
まさに「多様性への対応」を実現した料理提供となった。
フードバリアフリーに向けて
昨今、グローバル化、食の多様化に対応し、わかりやすい写真を載せたメニューや、
多言語化、タッチパネル、キャッシュレス化など、ITシステムを導入する飲食店が増えつつある。
食品メーカーは次々と改良を重ね、おいしい安価な食物アレルギー配慮食品(代替食品)を開発している。
しかしながら、日本といった大きなくくりでみると、多様な宗教や信条、規律、食物アレルギーを持つお客様を
もてなすという点ではまだ、諸外国に比べ普及されていないのが現状である。
世界的には宗教上の理由や食物アレルギー、生活習慣病、グルテンフリーなどの
食の選択といったマーケットは右肩上がりといわれている。
多くの地域や店舗で食の多様化に向けてフードバリアフリーに取り組み、
地域交流の増加、観光消費の向上、店舗や地域のイメージアップにつながることを期待したい。